顕正会短信 2008.01.19
今度は新潟で元男子部隊長が逮捕

 1月17日、新潟で顕正会員2名が逮捕され、さいたま市の顕正会本部会館や新潟市の新潟会館など関係先7箇所が新潟県警の家宅捜索を受けた。

 逮捕されたのは、新潟県内を主な活動範囲とする男子部23隊で昨年秋まで「隊長」をしていた新潟市在住の職業不詳・午腸明容疑者(31)と当時 19歳だった男で、2006年11月12日、午腸容疑者らが新潟市内の当時20歳の男性を勧誘した際、2時間にわたり監禁した上、逃げようとした男性を投げ飛ばすなどして左ひじに全治1週間のけがを負わせた逮捕監禁と強要などの容疑がもたれている。この事件の直後、被害者が被害届を出していた。午腸容疑者は勧誘の事実は認めたものの容疑は否認、もう一人は容疑を認めている。

 地元新聞によれば、県警警備1課と江南署ではすでに午腸容疑者が関与する勧誘トラブルを数件把握しており、強引な勧誘手法に顕正会が組織的にかかわっていた可能性が強いとみて、押収した資料の分析を進めている。なお、県警には顕正会の勧誘に絡んだ被害相談が04年に110件、05年に99件、06 年には103件あったという。

 さて、この午腸容疑者は事件直前の06年10月度顕正会総幹部会の席上、「隊長」に任命された。特に新潟県では、05年5月に行われた「新潟県大会」で顕正会会長・浅井昭衛が「新潟顕正会は30万人を目指し、達成した暁には日蓮ゆかりの佐渡に会館を、塚原に記念碑を建てる」との号令を出したこともあってか、男子部や婦人部の狂信的な活動家が機関紙「顕正新聞」の紙面に登場することが多い。また各会員や各組織がそれぞれ「請願」という目標を立て、その達成を至上命題とし、形振り構わぬ勧誘に狂奔している。この23隊も毎回の勧誘強化期間にはおよそ60名から100名の新入信者を出していた。

 このような背景もあってか、午腸容疑者は任命直後から勧誘に狂奔したようで、任期内での勧誘強化期間には各回2ヶ月でおよそ60名、3ヶ月でおよそ100名超の「入信」成果を得ていた。

 しかし昨年10月度の総幹部会で午腸容疑者は「隊長」の座から退き、拠点の新潟会館でも姿を見かけることは少なくなったという。顕正会では役職の昇格と降格はすべて勧誘成果に左右されるのだが、午腸容疑者の任期中の23隊の勧誘成果は決して任命前と比較しても遜色なかったため、突然の「隊長」交替はこの事件の捜査が身辺に及んだためではないかと指摘する声もある。自分から交替を申し出たのか顕正会本部が交替を指示したのかは不明だが、本部への捜査の波及を恐れて解任したのではという見方が有力だ。

 ところで、新潟の顕正会男子部組織は現在4つの「隊」に別れている。一つの県で4つの「隊」を抱えるところは他になく、新潟の組織は大きく、会員数も多いと思うことだろう。しかし顕正会では全国の男子部全42「隊」を大きく「第一部」から「第七部」まで7つに分けて属させ、新潟の4つの「隊」は東北の4つの「隊」と沖縄の3つの「隊」、それに神奈川の1つの「隊」と共に「男子第一部」(全12ケ隊)に属している。千葉県にある3つの「隊」だけで「男子第六部」となっているのとはエライ違いだ。会員数のバランスだけで考えるなら、新潟と千葉の会員数の差、もっと言えば「勢いの差」を如実に表す格好の証拠だ。

 今回の事件について顕正会本部は「勧誘を強要する指導はしていない」と嘯くが、今後の捜査いかんでは、男子部長の浅井城衛や副男子部長(男子第一部長)の富高誠一、果ては会長・浅井昭衛へ捜査が及ぶことも期待される。
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