3:そして正本堂問題を破折-1


◎正本堂の定義を論ずるなら、まず建立御供養の時代から検証


昭和四十年二月十六日、第一回正本堂建設委員会が開かれ、三月二十六日に正本堂の建設のための建設資金を、信徒の供養でまかなうべくまとめられた正本堂建設御供養趣意書には正本堂の建立意義についてこう述べられています。

「正本堂建立は、実質的な戒壇建立であり、広宣流布の達成であるとうけたまわっていたことが、ここに明らかになったのであります。(中略) 正本堂建立の位置は「大御本尊は客殿の奥深く安置する」との御相伝にもとづいて、大客殿の後方に建てられることになっております。(中略) 総本山における大建築についての御供養は、これで最後の機会となるでありましょう。千載一遇とはまさにこのことであります。」

ここに「正本堂建立は、実質的な戒壇建立であり」と書かれている。浅井一派が後に「正本堂が御遺命の戒壇に当るかのごとき謀りをさせたのである」などと騒ぐが、彼らはこの趣意書を読み、宗門の発表に基づいて当時の建立御供養勧募に参加したのである。しかも「正本堂建立の位置は「大御本尊は客殿の奥深く安置する」との御相伝にもとづいて、大客殿の後方に建てられることになっております。」と有るとおり、浅井一派が「広布以前に戒壇の建物を建てておくこと自体が、重大なる御遺命違背である。(浅井昭衛:最後に申すべき事)」などの難癖は後から言い出したことが一目瞭然である。こうした条件と時代の要請・意義で建立されることになった正本堂に、妙信講はこの建立意義と趣旨に反対どころか、講中上げて御供養に全面参加した事は事実であります。以下は妙信講の浅井親子が正本堂に賛同、そして歓喜を以てその意義を説いていた記録の数々です。

新聞
★昭和四十年四月八日・北区公会堂に於いて浅井(甚)講頭発言「正本堂建立への御供養、三年後に一万世帯達成」として講演。

「その御本尊様がいよいよ時を得て徐々に大衆の中に御出ましになる、御宝蔵より奉安殿へ、更に猊下の深い御思召により大客殿の奥深き正本堂へとお出ましになるのであります。その深い意義は凡下の我々のみだりに窺がう所に非ずとはいえ、容易ならぬ事であります。いよいよ大衆の中に人類の中にその御姿を徐々におあらわしになる。私共はこの猊下の御思召に同心し奉ってたとえ微力たりとも赤誠を奉りたい。先生は千載一遇のお山への御奉公だと申されております。全講を挙げて歓喜の御供養をさせて頂こうではありませんか」(昭和四十年五月二十五日、妙信講総幹部会・浅井「富士」二十四号・浅井企画室長の指導)

「その深い意義は凡下の我々のみだりに窺がう所に非ずとはいえ、容易ならぬ事であります。いよいよ大衆の中に人類の中にその御姿を除々におあらわしになる。私共はこの猊下の御思召に同心し奉ってたとえ微力たりとも赤誠を奉りたい。先生は千載一遇のお山への御奉公だと中されております。全講を挙げて歓喜の御供養をさせて頂こうではありませんか」(昭和四十年五月二十五日:冨士二十三号)

★浅井企画室長(現会長)「今回、総本山において御法主上人猊下の御思召によりまして、いよいよ意義重大なる正本堂が建立されることになりました、戒壇の大御本尊様が奉安殿よりお出まし遊ばされるのであります。この宗門全体の重大な慶事に、妙信講も宗門の一翼として、講中の全力を挙げ、真心を込めて猊下に御供養をさせて頂く事になりました。」(富士・第二十四号、昭和四十年七月掲載文)」)また同誌六月号には「いよいよ正本堂建立の御供養、真心を尽くして悔いなき結晶を」と御供養の意義と精神が解説される

「実に日蓮正宗の生命は大聖人出世の御本懐であらせられる戒壇の大御本尊にましすのであります。この大御本尊は大聖人様より日興上人へ御付属せられて以来、広布のときを待って、歴代の御法主上人によって巌護せられて来たのであります。今までの七百年はひたすら時を待たれて御宝蔵の奥深く秘せられてまいりました。唯そのスキマもる光を拝して、一分の宿縁深厚なる信者が許されて猊下より内拝を賜っていたのであります。」(昭和四十年五月二十五日:冨士二十三号)

「この御供養は、宗門の歴史をつらぬく大事で、猊下を通して戒旦の大御本尊様への御奉公であり、私達の生涯に二度とはない大福運であります。」(富士 昭和四〇年七月号)



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