フェイク 第414号 2002年(平成14年)6月22日(土)
高知市の母娘殺傷、犯人は顕正会幹部
狂った浅井昭衛の邪義、我見が一切の不幸の源
各地で多発する監禁・暴力事件が遂に殺人事件に発展


 顕正会(会長=浅井昭衛、本部=さいたま市)は強引な勧誘に伴う拉致監禁、暴力沙汰、不法侵入など悪辣な事件を各地で頻繁に引き起こす邪教として極めて危険視されているが、遂に勧誘→不倫→殺人という最悪の事件が起こった。

 高知市の母娘殺傷事件を捜査していた高知警察署は19日午後、殺人と殺人未遂で指名手配していた同市七ツ渕の建築業で顕正会幹部・宇高明男(48 歳)を潜伏先の土佐郡土佐町内で逮捕した。宇高は犯行を認めているが衰弱が激しく右足も骨折しており、同署は治療のため一旦、同市内の病院に入院させ、回復を待って動機などを本格的に追及することにしている。地元を騒然とした雰囲気に包み込み、山あいの地域は独り暮らしのお年寄りも多いだけに住民の不安を極度に募らせた凶悪事件は5日目で全面解決に向かった。

 高知警察署の調べによると、宇高は15日午前零時5分頃、同市横内の自営業・小路千恵子さん(55歳)宅に侵入。刃渡り約13センチの剪定ばさみで小路さんの三女(34)の首などを刺して重傷を負わせたうえ、小路さんの胸や首、背中など10数カ所を刺して殺害した疑い。

 宇高は犯行後、軽貨物車で逃走。土佐町田井の国道439号で車をパンクした状態で放置して山中に逃げ込んだ。

 同署は車内に血のついた凶器があったことや三女の証言から「小路さんと交際のあった宇高の犯行」と断定し、同日中に指名手配。地元消防団が協力し連日、懸命な捜索を続けていた。

 19日は捜査員ら約150人を動員して大掛かりな山狩りを実施。同日午後5時25分頃、車の放置現場から釣1キロ西の土佐町南泉の簡易水道施設のタンク横で、うずくまっている宇高を住民が見つけて通報。急行した本山警察署員に対し、小路さんらを刺したことを認めたため、その場で緊急逮捕した。

 逮捕された時、宇高はTシャツに長ズボン姿で衣服は真っ黒。逃走中は水しか飲んでおらず、衰弱が激しくて言葉もしゃべれない状態で捜査員が両脇を抱えて連行した。

 同署で簡単な調書を作成した後、高知市内の病院で診察したところ右足骨折などで入院治療が必要なことが判明。一旦、釈放手続きを取って入院させた。高知署は回復を待って動機や犯行状況などを追及する。

 調べに対し、宇高は先行を認め「自殺するつもりだったが、できなかった」と供述しているという。

 この凶悪犯の逃亡に不安な生活を続け、周辺の小中学校では親が付き添ったり、集団登下校を余儀なくされていた地元住民は「犯人逮捕」の報にホッと胸をなで下ろしていた。

 犯人の宇高は20年ほど前から顕正会に入り、浅井に洗脳されて狂い、顕正会館にも頻繁に出入りして人々を不幸に陥れる勧誘に狂奔して幹部になっていた。

 また、顕正会館前の道路工事を請け負ったのも小規模の建築業を営む宇高であった。

 被害者の小路さんと宇高が出会ったのも顕正会の活動がきっかけで、宇高は数年前、小路さんが家族の病気で悩んでいた弱みに付け込んで言葉巧みに勧誘、顕正会の集会に連れ立って参加するうち深い関係になったとのことである。

 この二人の関係を小路さんの家族が強く反対、小路さんから別れ話を持ち掛けられ、凶行に及んだものと見られている。

 顕正会は「富士大石寺顕正会」と名乗り、会員数は公称で70万だの80万だのと言うが、実数は4〜5万人程度にすぎない。しかし“教祖サマ”気取りの浅井昭衛は会員百万を目指すと言うのが口癖で強引な勧誘を煽っている。こんな顕正会の会見が増えれば、それだけ人生を狂わせ、不幸に泣く人が増える訳であり、こんな邪教は徹底して排撃せねばならない(次頁に関係記事)。

2002年(平成14年)6月22日(土)

顕正会幹部が起こした悲惨な母娘殺傷事件を連日、報じた高知新聞(夕刊)
高知市の母娘殺傷
「別れ話もつれ凶行か」
宇高容疑者数週間の入院必要

 高知市の母娘殺傷事件で殺人、殺人未遂容疑で逮捕(その後釈放)された同市七ツ渕、建築業、宇高明男容疑者(48)は二十日、同市内の病院で治療を受けているが、逃亡中の右足骨折衰弱が激しいため数週間の入院が必要という。同容疑者は別れ話のもつれから凶行に走ったとみられ、高知署は治療状況を見ながら慎重に調べを進める。

 調べによると、宇高容疑者は十五日午前零時五分ごろ、同市横内、自営業、小路千恵子さん(55)方に侵入。刃渡り釣十三センチの剪定(せんてい)ばさみで小路さんの胸などを刺して殺害し、小路さんの三女(34)にも重傷を負わせた疑い。

 これまでの調べや関係者の話によると、宇高容疑者は愛媛県生まれ。父親が亡くなった後、小学生のころ本県に転居し、中学卒業後に愛媛県川之江市の宮大工のもとで修業。高知へ帰り十数年前に独立して建築業を始めた。

 口コミで受けた建築や修繕の仕事を、ほぼ一人でこなしていた。「仕事を紹介してくれた人にお礼の品を必ず贈る」「(資材などの)代金を自宅まで持って来てくれるなど金払いは良く、義理堅い」。関係業者の評判は悪くない。

 酒もたばこもやらず、趣味は山の草花を採取して盆栽にして楽しむぐらい。ただ同業者の慰労会にも顔を出さないなど、「自分のことを話さないので信用できない」という声もある。

 二十年ほど前から宗教活動に没頭し、高知市内の支部に頻繁に出入り。「熱心な信仰で勧誘にも力を入れている」と信者からも信頼され、支部幹部になった。本人も「まじめに宗教活動をしているから仕事もうまくいっている」と話していたという。

 被害者の小路さんと出会ったのも、宗教活動がきっかけ。数年前、家族の病気で悩んでいた小路さん方に、勧誘のため訪問したのが宇高容疑者だった。小路さんも入信し、一緒に集会などに参加するうち交際が始まったらしい。

 その後、二人は互いの家を行き来するようになり、宇高容疑者は昨年、「(小路さんと)結婚したいと思っている」と周囲に話していた。

 しかし、小路さんの家族が強く反対。小路さんから別れ話を持ち掛けられ、暴力を振るうようになったとみられる。
拉致監禁、暴力が常套手段

 邪教・顕正会の勧誘の手口は、電話で「懐かしい」等々と騙して呼び出した相手に入会を強要する。拒否すると監禁したり、殴る蹴るの、暴力を加える。入会を迫られ、顕正会員から渡された数珠や経本を手にしたら最後、本人が知らないうちに「会員」にされてしまう。

 高校生や若い人達が標的にされるケースが多いが、今回の被害者のように中年も狙われる場合があるので要注意だ。

 以前は東京・千葉・神奈川・山梨・埼玉など関東近県が事件の多発地帯であったが、最近は全国各地に暴力勧誘事件が広がっている。

 また、自殺者が多いのも特徴の一つ。人々の幸福を願うのが宗教の在り方だが、顕正会に入ると不幸になり、人生に破綻をきたすためである。

   ★   ★   ★   ★
顕正会の事件簿

 ここ10年間の顕正会員の主な事件・事故は次の通り。

★平成 4年 3月21日 石川正美、田口昌広が入会強要で逮捕
★平成 5年 1月15日 M・Yさんが焼身自殺
★平成 9年 9月17日 K・Hさんが自殺未遂
★平成 9年11月 9日 大塚浩が入会手続き直前に覚せい剤取締法違反(所持)で逮捕され送検さる
★平成10年 1月23日 大高毅、大八木達也、岡崎弘、塩谷雅幸が入会強要、監禁、集団暴行で逮捕、送検さる
★平成10年 3月14日 大浜浩幸が暴行現行犯で逮捕さる
★平成10年 8月21日 顕正会員の山城千賀子が交通事故死
★平成10年 8月17日 深谷恵美に入会強要された生徒が自殺
★平成10年 9月 八戸市の沢口幸子が入会強要し退職処分
★平成10年10月 Y・Sさんが首吊り自殺
★平成10年12月17日 H・Kさんが薬師峠山中で首吊り自殺
★平成11年 3月10日 児童相談所相談員の吉井佐江子が婦人を入会させ、布施までも強要
★平成11年 4月 4日 平本智明が暴行
★平成11年 4月16日 高橋功治が暴行で逮捕
★平成11年 7月 5日 関貴光が暴行で逮捕
★平成11年 7月 7日 藤沢事務所を警察が家宅捜索
★平成11年 7月27日 田中雄大ら6人が交通事故で重傷
★平成11年 8月11日 N氏(30歳)が首吊り自殺
★平成11年 8月27日 岡田修・一木次勉が交通事故で骨折重傷
★平成12年 3月18日 秀島裕展・一等陸佐が違法射撃で逮捕
★平成12年 5月 2日 丸山陽三が強制猥褻で逮捕。余罪多し
★平成12年 6月21日 増田、三沢、有泉が入会強要、監禁
★平成13年 2月25日 労基署の職員が塵肺患者に入会を強要
★平成13年 7月 2日 桜井裕也らが入会拒否の青年に暴行を加えて逮捕さる
★平成14年 4月下旬 前川(20歳)が電話で呼び出した知人に10人程の顕正会員が入会を強要。
入会を拒否した知人の首を締め気絶させ、加害者の会員は熱田署に逮捕された。

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