フェイク 第989号 2008年(平成20年)12月26日(金)
顕正会の「女帝」がお払い箱に
浅井昭衛に捧げ尽くした哀れな女の一生
「還暦を過ぎ老眼鏡をかけた総合女子部長」が引退


 顕正会の浅井昭衛の傍に長年にわたって寄り添っていた加藤礼子が、遂に総合女子部長を退いた。先月二十八日の十一月度総幹部会で大沼千恵美が総合女子部長に抜擢され、加藤は教学主任という閑職に回されたのである。教学主任とは教学試験の管理とか、教学冊子を刊行するということだ。

 任命を受けた大沼本人は、喜んでいるというより、悲壮感を漂わせている感じである。大沼の美貌は顕正会女子部の中では評判で、浅井も殊の外、気に入っている様子であるが、加藤を信奉してきた部員達は悲しみ、女子部員の間では悲喜こもごもだという。

 加藤は既に還暦を過ぎて、六十三歳になった。会員からは「老眼鏡をかけた女子部長」と揶揄されながらも「終身女子部長か?」とも称されてはいたが、今や、めっきり老け込み、歩く姿も「お婆さん」という風体である。お払い箱になった加藤は今、寂しさを噛みしめていることだろう。

 東京・世田谷区立の小・中学校から同区内の都立高校へ進んだ加藤の成績は中の上。暗いイメージの生徒で余り目立たず、一人で物思いに耽っていることが多く、親友と言える人は殆どいなかった。

 大学時代はピアノに凝り、顕正会では珍しくピアノが弾ける美人として評判になり、浅井の目にとまった。

 昭和四十九年に女子部長になって以来、約三十五年もの間、顕正会の「女帝」で、事実上の同会ナンバー2として君臨し、浅井と共に強引な勧誘を煽動してきた。

 そのため、勧誘に狂奔させられる会員は拉致・監禁、暴力事件を起こしては警察沙汰になり、これまで警視庁、神奈川・新潟・埼玉・熊本県警などが、さいたま市内の顕正会本部や地方会館等を家宅捜索した。同会の反社会的な活動はテレビや新聞で報道され、今では社会問題になっている。

 加藤は会合では他の会員と同様、浅井に対して伏せ拝をしているが、二人だけの時の会話は対等らしい。

 浅井の宿敵・妙観講の大草一男らによって浅井と加藤との親密な関係を物語る会話も盗聴されていたというから驚きだ。

 二人の関係は平成十年夏、合宿研修を栃木県の鬼怒川温泉で開催した時にも見られた。浅井は二年前の平成八年に阿部日顕が豪遊した同じ高級温泉旅館の十二階にある一泊二十万円の特別貴賓室に宿泊した。女子部筋の情報によると、加藤だけが浅井の部屋に出入りしていたが、他の者は出入りできなかったという。

 浅井は今月二日の女子部班長会で「女子部は顕正会の四者の中で最大の組織となった」と述べた後、加藤には簡単な慰労の言葉を贈っただけであった。

 一方、大沼に対しては経歴や人柄にも触れ、長々と称賛した後で「総合女子部長という重責を担うに当たって、捨て身の決意にたっている」とベタ褒めだった。

 顕正会は、のめり込んだ人間の人生を破壊する。昭和四十九年に創価学会本部を襲撃した当時の青年部長の村岡ら歴代男子部長などは、社会的にも傷を被り、相次いで去っていった。だが、残った加藤は、その身を浅井に捧げ尽くした。振り返れば、女の一生を棒に振っただけだ。哀れ!
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