フェイク 第63号 1998年(平成10年)9月8日(火)

顕正会・浅井昭衛の外れた「予言」を笑う
北朝鮮のミサイル発射を喜ぶ顕正会員の狂気
危機回避の筈の遷座後、次々起こる災難や事故


 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が八月三十一日午後零時七分に発射した「テポドン1号」とみられる弾道ミサイルが日本上空を越え三陸東方沖の太平洋上に着弾したことで衝撃と波紋が広がっている。しかも明九日(水)には二発目の発射も取り沙汰され脅威と不安が高まるなかで、顕正会員だけがバカみたいに「浅井センセーの“予言”が当たった」と大喜びしている。それは丁度、阪神大震災の直後、「麻原彰晃尊師の予言が的中、神戸で大地震が起こった!」と喜んでビラを配っていたオウム真理教の狂信者の姿に似ている。

 北朝鮮のミサイル発射は日本が射程内に入ったというだけではなく世界の安全保障にかかわる重大問題であり、喜んでいる事態ではない。

 ある報道機関が「北朝鮮のミサイル発射に不安を感じるかどうか」について調査したところ「強く感じる」が53%、「少し感じる」が41%で合わせて94%の人が「不安を感じる」と回答。何も感じないのは判断能力のない精神的な病の人とか痴呆症のお年寄り、幼児くらいであろう。まして、顕正会員のように「大喜びする」というのは狂気の沙汰としか言いようがない。

 では、なぜ顕正会員が狂喜しているかというと、国立戒壇の邪義を唱える会長の浅井昭衛にマインドコントロールされているからである。大聖人気取りの浅井は会員を煽動するのに「必ず自界叛逆・他国侵逼の二難が起こる。その前相として首都圏を巨大地震が襲う」と吹き込み、恐怖心を植え付けてきた。

 特に、他国侵逼難としての北朝鮮の脅威について、会員は耳にタコが出来るほど聞かされている。例えば、浅井は「北朝鮮はミサイル『ノドン1号』をついに北朝鮮北東部の日本海に面した海岸沿いに配置した。もしこれが発射されれば、日本列島のほとんどはその射程内に入ってしまう。このミサイルは核弾頭だけではなく、サリンなどの化学兵器、あるいは生物兵器も装着することができるのです」(平成九年四月度総幹部会)と脅していた。また、「金もない食糧もないという北朝鮮が、百万の軍隊とミサイルを持てあまし、いつ暴発するかわからない」(平成九年八月度総幹部会)と恐怖心を煽っていた。

 そして、この日本の危機を救う道は大御本尊を正本堂から奉安殿に遷座することだ、というのが浅井の口癖であった。「正本堂に、戒壇の大御本尊を居え奉ったまま、大御本尊様を営利の具としている……刻々と自他の二難が近づきつつある」(平成六年六月度総幹部会)とか、「阿部管長がなすべきことは、まず第一に、直ちに戒壇の大御本尊を誑惑不浄の正本堂より遷座し奉り、不敬を解消すること」(平成六年三月度総幹部会)、「この不敬、冒涜が日本に危機をもたらしている」(平成六年八月度総幹部会)、「戒壇の大御本尊様への不敬解消さえ成れば、顕正会は他に求める何ものもない」(平成四年十月度総幹部会)というように、大御本尊の遷座こそが日本の危機を回避する道だと何度も力説してきた。

 浅井は会員を引きつけておくため、口では「遷座、遷座」と繰り返していたが、実現するとは夢にも思っていなかった。

 ところが、四月五日夕、日顕がコッソリと安普請の新奉安殿に遷座してしまったから浅井の驚嘆ぶりは並大抵ではなかった。もし浅井の“予言”が的中したというなら、これで日本の危機は回避できた筈だが現実は逆だ。

 遷座の後、北朝鮮がミサイルを発射、大石寺周辺や宗内には奇妙な事件が多発し逮捕者も続出する始末。全国各地にも毒物事件や大災害などの変事が相次いでいる。特に、正本堂の解体に着手して以降の異変を見る時、「遷座と解体こそが不敬である」ことが明白ではないか。

 正本堂の屋根を壊した途端、栃木、福島、静岡をはじめ各地で記録的な豪雨による死者、家屋の流出、全・半壊など被害が拡大した。一方、震度七の地震にも絶えられる正本堂墓底部は、妙観講の大草一男が仲介した小規模の地田株式会社あたりではどうにもできまいが、もし手を付ければ今度は大地震の被害は疑いないと憂慮するものである。

 浅井一派は外れた“予言”の矛盾にも気付かず、二日に東京国際フォーラムで「還御(遷座)を祝う大会」を開いて歓声を上げていたが、全く愚かな連中だ。
inserted by FC2 system